東京電力は1日、営業運転中の柏崎刈羽原発1号機で、原子炉内の可燃性ガス濃度を下げる非常用安全装置が動作不良になり、保安規定に抵触する「運転上の制限の逸脱」が起きたと発表した。 放射能漏れなど外部への影響はないという。
東電によると、トラブルがあったのは、原子炉格納容器内で配管破断などが起きた際に発生する水素と酸素ガスを、爆発が起きない安全な濃度に下げる「可燃性ガス濃度制御系統」。 1月31日夜、毎月の定例試験で、ガスを再循環させる流量調整弁を開くのに通常(45秒)の約1・7倍の78秒かかり、「カタカタ」と異音がした。
弁は現在閉まっているが、仮に開いた状態で動作不能になると、原子炉から取り除ける可燃性ガス量が減るという。 このため、東電は保安規定に抵触すると判断した。
同系統は二つあり、もう一方は正常に動くという。 保安規定は動作不良のあった系統を30日以内に復旧できなければ運転停止を義務づけている。【岡田英】
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