世界保健機関(WHO)の調べによると、うつ病に悩まされている人たちは世界で3億5千万人にもなるそう。これはあくまで「患者」の数だけなのだから、診療を受けていないうつ病の人たちを含めた数字は、もっと大きなものであることには間違いなさそうだ。
そんな中、女性がうつ病になる可能性は男性よりも70%も高いという事実がわかった。そして、それはどうやら女性のライフスタイルと大きく関係しているらしい。
うつ病の研究を長年続けているジェイソン・フリーマン博士によると、社会における女性の役割に大きな問題があるそうだ。
仕事ひとつをとっても、女性であるというだけで男性よりも待遇が低かったり、キャリアを積むのにも不利であったりする場合がある。
一生懸命頑張っているのに割にあった扱われ方をされずにいることが、女性を「ちゃんと見てもらえていない」という感覚にさせてしまうのだという。
しかし、そんな自身の不満に気がつかない女性はほとんどで、そのまま時間がたち「ストレス」という形として身体に現れた時には、時すでに遅しなのだ。
そのパターンは主婦の多くに見られるそうで、女性患者の多くは専業主婦なのだという。家事のすべてをこなしながら子どもの面倒をみている専業主婦は、大人同士の交流も少ない。
そして夫などからも褒めてもらえずに「主婦だから当たり前だ」と思われてしまうことが大きなストレスになってしまうのだ。
このような「頑張りに気付いてもらえない」という事こそが女性のうつ病の引き金となる最大の原因であり、主婦業が忙しいがためにやりたい事ができないという「限られた選択肢」が女性の心理に大きく影響を及ぼすのである。
羽を伸ばせないことがいかに良くないのか、そして褒めてもらえないことがいかに女性にとって良くないのかということも、最近の研究でもわかっている。あなたも意識的に生活スタイルを見直してみたり、自分自身が抱いているかもしれない「不満」に気付いてあげたりした方が良いのかもしれない。
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