10年に収穫された県産米の品質低下の要因を分析してきた県の研究会(座長、高橋能彦新潟大教授)は26日、泉田裕彦知事に要因と今後の対策をまとめた報告書を提出した。
10年産コシヒカリの1等米比率は過去最低の21%にとどまり、農家の経営に打撃を与えたが、研究会は夏の猛暑による影響のほか、栽培方法にも改善すべき点があったと指摘。
11年産米の栽培に向けた対策として、掘り起こす土の深さは15センチの目標値を確保し、十分に根を張れるようにする▽生育診断をしながら適期、適量の補肥を行う--などイネが栄養不足にならないようにすべきだとした。また中長期的には高温条件にも対応できる生産技術や高温耐性新品種の開発も必要とした。
高橋座長は「県内の農家は食味と品質を両立させる努力をしており、報われるような施策を県にお願いしたい」と求め、泉田知事も報告書を今後の対策に活用すると答えた。
一方、研究会の指摘を踏まえ、JA全農県本部は同日、県内各JAの土づくり対策のため、総額1億円規模の支援を行うと発表した。農家が肥料を確保できるようにするのが狙い。
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