ジメジメする梅雨はお洗濯物が臭ったり乾きにくかったりで最悪の季節ですが、だからこそサラリとした服に腕を通すときの気分は最高! 梅雨どきの室内干しのツボとコツをマスターしましょう。
臭いを防ぎ、早く乾かすツボ
梅雨時には洗濯物の臭いが気になりますね。臭いの原因は洗濯物についた雑菌。着用で付く雑菌は仕方ないとして、雑菌を「増殖させない」「必要以上に付けない」の2点が臭いを防ぐツボです。
また、洗濯物の乾きやすさといえば「洗濯指数」が思い浮かびますよね。気象協会によればその条件は、日照、気温、湿度、風、の4つだそう。
梅雨時は日照に期待できませんから、それ以外「温度」「湿度」「風」3点のコントロールが早く乾かすツボ。早く乾けば雑菌の増殖=臭いも防ぐことができます。
梅雨時お洗濯のコツ
今度は臭いや乾きのツボをふまえた洗濯のコツを覚えておきましょう。
■1回の洗濯量を減らす、汚れ物を何日も溜めない
何日も溜めると雑菌が増えて臭いの元。それに1回の洗濯量が多いと室内干しでは乾きが遅くなります。少しずつ干しながら換気をするというムリのないやり方が◎。一回着ただけで殆ど汚れていないのに洗濯しているものはないかも見直してみましょう。
■洗濯槽の汚れを専用洗剤や漂白剤などで落としておく
せっかくきれいになった洗濯ものに汚れが付着したら元も子もないですので!
■汚れをしっかり落とす
念いりにするなら、洗濯機に入れる前に予洗いをしたり、酸素系漂白剤を少し使うなどが有効です。ちなみに部屋干し用洗剤にはたいがい酸素系漂白剤が含まれています。
■すすぎにはお風呂の残り湯は使わない
洗いの時は残り湯の温かさが洗剤の酵素を活性化させる効果もありますが、すすぎに残り湯を使うと汚れが衣類にうつって臭いの元になります。それでもやっぱり残り湯をという方も、せめて最後のすすぎだけは水道水にしましょう。
■仕上げ剤を使ってみる
お好みで、くらいのおすすめ度ですが、最後のすすぎの時に、市販の抗菌作用もある柔軟剤制菌や、作用のあるお酢(ためすすぎなら1/2C、注水すすぎなら大さじ2~3杯)を使ってみても。お酢は石けんかすを防いだり、合成洗剤で洗ったときのゴワゴワ感を緩和させる効果もあります。
■早く乾かす
洗濯ものに少し残る雑菌は、濡れた状態が長いほど増殖します。湿度の高い梅雨どきは雑菌の好きな環境です。それ以前に、早く乾かないと着れなくて困りますよね!
室内干しのコツ
さて次はいよいよ干すステップです。全自動乾燥機も以前より性能upしているし、エアコンも効果的ですが、家計的には悩ましいところ。室内干しを上手に取り入れてみましょう。
■換気や湿度コントロールをしやすい場所を選ぶ
室内干しには洗濯物の周りの湿気が停滞しない、換気や湿度調節のしやすい場所が向いています。たとえば換気扇の近く。換気しながら干せば湿気がこもりにくく、少しでも早く乾きます。扇風機を併用すれば効果倍増。
ほかには、リビングや階段の踊り場など広く開放的な場所も○。除湿機を使うなら、機種に合う広さで。広すぎる場所ではせっかくのパワーが半減です。
■風のある場所、なければ起こす!
風は洗濯指数の条件にもあるとおり、乾燥時間を大きく左右します。洗濯したての濡れた物は、ベランダに雨よけがあるなら、雨が降る日でも外に干した方が風があるぶん乾きがよいくらいです(ただし半乾きより前に室内へ移動しないと逆に吸湿してしまうので要注意)。なければ扇風機を洗濯物に直接風が当たるように置きます。扇風機の置き場所を確保することができれば◎なのです。
■洗濯もの自身の温度を上げて蒸発しやすくする
干す前のひと手間で乾きが早くなります。洗濯もの自身の温度を上げて蒸発しやすくするのです。具体的には「最後のすすぎにお湯を使う」「乾燥機を30分程度かけてから干す」「アイロンをざっとかけて干す」など。Yシャツは濡れた状態の方がアイロンがけに向いているので一石二鳥です。
■干し方は表面積を最大に
干し方でもちがいます。空気に触れる面を最大に、つまり、生地が重ならないように工夫して干した方が早く乾きます。
具体的には、タオルは「端っこだけ」か「斜めにずらして」物干しざおにかけて落ちないようピンチで留めるほか、「シーツはピンチハンガーへジグザグ型に」「衣類は裏返して縫い目を表に」「パンツは内側にも空気vの通り道を作る」「シャツ類は逆さバンザイ型に」「針金ハンガーでなく幅広・腕の長いハンガーを使う」などです
。さらに詳しい説明はガイド記事「室内干し・干し方のコツ」をご覧くださいね。
梅雨どきのお洗濯を制する者は四季のお洗濯を制するも同然! 鬱陶しいなぁとストレスをためるより、色々ためしてみましょう。なんだか楽しくなってきますよ。
毎田祥子
家事アドバイザー。ハーバルセラピスト。生協等の広報誌制作で全国の生産者への取材経験を重ねた後独立。ハウスクリーニング、ハーブやアロマの知識も深める。著書『いつのまにか家事上手になるシステム家事のすすめ』、監修『おばあちゃんの歳時記暮らしの知恵』など。雑誌・新聞の監修・執筆などマスコミ出演多数。
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