平成16年7月12日夜から13日夕にかけて、三条・長岡地域を豪雨が襲い、洪水などで大きな被害を出した7・13水害。被害の再発を防ぐため、16年度から国が進めていた信濃川下流の堤防整備と県が実施した五十嵐(いからし)川の河川改良事業がほぼ終了し、三条市内で13日、竣工(しゅんこう)式が行われた。7・13水害規模の豪雨が再び来ても、流域の安全は確保される見通しだ。
7・13水害は、1日当たり雨量が栃尾市(当時)で421ミリを記録した豪雨。信濃川支川の五十嵐川、刈谷田(かりやた)川などで破堤し、三条市内を中心に流域で約2500ヘクタールが浸水、死者12人、重軽傷者80人などの被害が出た。
災害復旧事業は、国土交通省が新潟、加茂、三条、燕、長岡、田上の6市町にまたがる信濃川下流約34キロについて、堤防の高さを約2メートルかさ上げし、樋門(ひもん)と水門29基を整備した。事業費約386億円を費やした。
県は五十嵐川と刈谷田川の事業を担当。五十嵐川は延長3900メートルについて堤防を約1・2メートルかさ上げし、川幅は従来に比べ最大2倍程度の102~193メートルに拡幅した。総事業費は約325億円で、3月末までに終了する。刈谷田川の災害復旧事業は今秋までに完了する。
竣工式で、三条市の国定勇人市長は「災害に強いまちづくりを市民、企業、団体と手を携えながら進めていく」と誓った。
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