大型連休が始まり屋外で過ごすことが多い季節となった。日差しがまぶしいこの時期は、真夏に劣らないほど多くの紫外線が降り注ぐ。紫外線から肌を守るため、積極的に活用したいのが日焼け止めだ。上手な選び方や正しい塗り方についてまとめた。(竹岡伸晃)
◆油断は禁物
「『紫外線が強いのは夏』というイメージがあるが、一年を通して降り注いでいる。特に春先以降はしっかり対策しておいた方がいい」。化粧品メーカー、ポーラ(東京都品川区)アンチエイジング美容研究室の伊藤道代さんはこう話す。
紫外線(UV)には波長の長い順に、A、B、Cがあり、通常はAとBが地表に届く。伊藤さんによると、UVAは真皮(皮膚の深い部分)に、UVBは表皮(皮膚の表面部分)に影響を与え、それぞれ「しわやたるみ」「日焼けやシミ、そばかす」の原因になる。曇っていても紫外線は届いているため、油断は禁物だ。
対策としては帽子や日傘、長袖の衣類などに加え、日焼け止めも活用したい。「地面に反射して届く紫外線も含め、肌をダイレクトに守ることができる」(伊藤さん)。日焼け止めを選ぶ際はUVAの防止効果を示す「PA(+~++++の4段階、+が多いほど防止効果大)」、UVBの防止効果を示す「SPF(数値が高いほど防止効果大、最高値50+)」が参考になる。
伊藤さんに目安を示してもらった。晴天の日に長時間、屋外でスポーツやレジャーなどを楽しむ場合=PA+++~++++/SPF50▽スポーツや通勤、散歩などにより屋外で1~2時間過ごす場合=PA++~+++/SPF20~30▽ごみ捨てやちょっとした買い物、洗濯物を干す場合など=PA++/SPF20。子供の場合は皮膚がデリケートであるため、専用商品を選ぶ。
◆必ず落とす
日焼け止めの効果を十分に得るには「適量を肌に均一に塗る」ことが不可欠。使用量の目安は商品の説明書などに書かれている。顔に塗る場合は指の腹部分を、腕や足など体に塗る場合は手のひら全体を使い、ムラなく伸ばす。手や足の甲、髪の生え際などは塗るのを忘れがちなので注意したい。
汗をかいたりタオルでぬぐったりすると日焼け止めが取れて効果が失われる。このため、「塗り直し」も重要だ。伊藤さんは「汗をかいた際や食事、休憩などのタイミングでこまめに塗り直してほしい」と話す。
一日の終わりには疲れていても必ず日焼け止めを落とそう。専用のクレンジングが必要なもの、通常の洗顔せっけんで落とせるものなど商品によって異なるため、説明書などで確認する。日中は肌に負担がかかっているため、落とした後は化粧水や乳液などでスキンケアもしておきたい。
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■各社が「++++」対応商品
今年1月、PAの表示に「++++」が加わったことから各社は続々と対応商品を投入している。ポーラは3月、美白化粧品のブランド「ホワイティシモ」から「UVブロック シールドホワイト」を発売。「美白効果を持たせた日焼け止め」(同社)とPRする。
資生堂(東京都中央区)は2月に日焼け止めブランド「アネッサ」から日焼け止め用の美容液や乳液など4品目を発売、「潤いの持続」などが特徴だ。カネボウ化粧品(中央区)の「アリィー」、富士フイルム(港区)の「アスタリフト」などからも新商品が発売されている。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130429/trd13042908300003-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130429/trd13042908300003-n2.htm