29日付で発令される春の褒章で、県内からは黄綬褒章3人、藍綬褒章7人の計10人が受章する。医療や社会福祉などの分野で多くの人に利益を与えた人に贈られる藍綬褒章に選ばれた「日本歯科用品商協同組合連合会」(日商連)副会長の片桐繁男さん(64)=新潟市中央区=に喜びの声を聞いた。【真野敏幸】
◆藍綬褒章
◇歯科器械の安全に尽力--日本歯科用品商協同組合連合会副会長・片桐繁男さん(64)
「ありがたい。長年やってきたことが報われたと思った」と受章を聞いた瞬間の喜びを話す。全国の歯科用品販売会社の協同組合である日商連の副会長を07年から務めている。業界の質を高めるため、販売会社への薬事法順守の徹底や、営業マンの研修制度確立に力を注いだ。
歯ブラシ、入れ歯、歯を削る歯科器械--。歯に関するあらゆる商材を扱う業界だが、営業マンが誤った使用方法を歯科医師に伝えると、最悪の場合、医療事故につながる。そのため、正しい知識を学ぶ研修の重要性を説き、各社を指導してきた。
自身は歯科器材の総合商社「カタギリ」(本社・新潟市)の2代目社長でもある。大学卒業後、歯科器械メーカーなどで修業を積み、同社へ入社。40歳で父の後を継ぎ、社長になった。日商連の東北新潟地区の理事長も14年の長きにわたって務めた。「組合活動をやれたのは、その間会社を支えてくれた妻や社員らのおかげ」と話す。
「経営者の生涯は勉強である」がモットー。仕事と組合の合間をぬって、異業種の勉強会にも顔を出す。「褒章を頂いたのは一つの区切りだが、後進の育成や助言など、今後も積極的に業界に関わっていきたい」
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◇喜びの受章者
▽黄綬褒章(3人)
猪又史博 61 猪又建設代表取締役 糸魚川
小池京子 56 郵便集配受託者 柏崎
杉本治一郎 74 酪農業 新潟
▽藍綬褒章(7人)
遠藤正治 76 保護司 魚沼
片桐繁男 64 日本歯科用品商協同組合連合会副会長 新潟
黒川哲爾 76 保護司 長岡
斎藤キミ 74 元国勢調査員 村上
佐藤光雄 75 元国勢調査員 長岡
高橋忠 77 県明るい選挙推進協議会委員 燕
長谷川豊衛 78 阿賀町選管委員長 阿賀
4月28日毎日新聞朝刊
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