増える教育費、増えない年収……、そんな生活を乗り越えるのに、子供の笑顔を犠牲にしていいのか。「パパはケチ」などと言わせない、豪華だけどお金のかからない欲張り計画を大公開!
■大ブーム「工場見学」とスカイツリーの違いとは
2012年5月22日、待ちに待った東京スカイツリーがグランドオープンした。634メートルに達する高さは、開業時で自立式電波塔として世界一となる。
しかし、高いのは全長だけではなかった。日本人の懐具合を値踏みして出したのであろう展望台への入場料金は、なんと大人1人2500円(入場料2000円、日時指定料金500円)。相変わらず景気は悪く、先行きも不安。子を持つ親にとっては、つらい時代になったものである。ディズニーランドへ行くのも楽しいのだが、週末はもっと安く済ませたい気持ちもある。そして、それが子どものためなのだという言い訳も欲しい。「お父さんケチね」などと思われず、家族全員が満足できるような、よい週末の過ごし方はないのだろうか――。
まず最初のお勧めは、最近ブームになっている「工場見学」だろう。企業は自社製品のPRとなることもあって、ほとんどが無料。サントリーの武蔵野ビール工場や、トヨタの自動車工場……どれを選んでいいのかわからなくなるほど、たくさんの種類がある。
そのなかでも羽田空港にある「JAL航空教室」に訪れてはいかがだろうか。見学は無料で、完全予約制。
見学者ホールには、飛行機の模型や実物大のコックピットのほか、キャビンアテンダント(CA)が「スチュワーデス」と呼ばれていた時代の制服が飾られている。お父さんたち世代にとっては懐かしい、堀ちえみさん主演のテレビドラマ「スチュワーデス物語」で目にした制服だ。取材当日、見学者のガイドを務めてくださったのは、日本航空広報部工場見学担当の白石さりなさんだ。
「2010年だけで7万人もの方が、見学に訪れています。パイロット、CAや整備士出身の者が、自分たちの経験を生かした説明をしています」
90分の見学コースでは、まずビデオや実際の部品等を見ながら、航空機について学んでいく。その座学の後は、パイロット、整備士のコスチュームを着て記念撮影ができる。
そのあと、格納庫へ行き、航空機の実際の整備の様子を間近で見る。普段なかなか見ることのできない航空業界の舞台裏に、「飛行機に携わる仕事がしたい」という希望を子どもが持つことになるかもしれない。元・東洋経済編集長でジャーナリストの原英次郎氏も見学コースを歩き「もういい年をした私でも、ボーイング777機を間近で見ると、不思議と血が騒ぐ(笑)」と太鼓判を押す。老若男女を問わない工場見学といえる。
余談であるが、売店で大人気のカップ麺「うどんですかい」を購入することができる。「日本航空のタイ人CAが、自分が食べるようにと作って、社内で評判になったレシピがあります。タバスコを10~20振りし、レモンを搾るとトムヤンクン風に早変わりするんです」(日本航空社員)という。まさにお腹もいっぱい、夢いっぱいといった様子だ。
http://news.goo.ne.jp/article/president/life/education/president_9237.html