焼き肉ユッケ、復活 パック式を自ら調理・店の加工なし
焼き肉店から一時姿を消していたユッケが復活しつつある。集団食中毒事件を受けて加工や調理の作業に厳しい規制が導入されたが、食肉工場で包装したパックをそのまま客に出すスタイルが普及してきた。
「おっ、あるんだ」 東京・恵比寿の「炭火焼肉トラジ本店」で、東京都渋谷区の自営業東郷浩二さん(44)と息子の隼也さん(18)がそろってユッケに舌鼓をうっていた。
生の牛肉を細切りにして調味料や卵黄と混ぜた料理がユッケだが、この店では混ぜる前の肉がパック入りで運ばれてくる。客が封を切り、器に移し卵黄や薬味などと混ぜる。「これなら安心」と浩二さん。「久しぶりのユッケはやっぱりおいしい。ご飯に合います」と隼也さんも満足げだ。
同店を含め45店舗を展開する「トラジ」(東京都)は昨年からパック入りユッケを扱い始め、31店で提供中だ。1食1500円。
山形県の食肉会社「山形ミートランド」が国の基準に従って山形牛を加工、密封、冷凍した品を仕入れている。店の作業は解凍だけ。味付けや盛りつけをしないので、基準が定める生食用牛肉の調理には該当せず、営業許可を取る必要がない。「食べたい」とリクエストも多かったといい、再開後の人気は高い。「単価が高い商品で、復活は店としてもありがたい」と広報担当の梅松大輔さん。
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/life/TKY201304220080.html