「本日はノー超勤デー。などと言いながら超過勤務しております」。
振り込め詐欺など身近な犯罪への注意を呼び掛けるため、警視庁の犯罪抑止対策本部が始めた簡易投稿サイト「ツイッター」が、親しみを感じさせるつぶやきで人気を集めている。
堅いイメージとのギャップが受け、フォロワー(閲覧者)は開始から半年で2万8000人を超え、官公庁の中では異例の多さになっている。
対策本部が、ツイッターを始めたのは昨年11月。犯罪の手口分析を担当している40歳代の男性警察官が書き込みを担当。東京都内で起きたばかりの振り込め詐欺や子供への声かけ、ひったくりの発生状況、被害に遭わないためのアドバイスが柱だった。ただ、上司から「それだけではつまらない」と言われ、約2週間後から、日常の出来事をつぶやくようになった。
「お土産の薄皮まんじゅうをいただきました。つぶあん派です。お茶は、カモミールです」「庁舎に入るとき、電車の定期券を出していました。定期券で庁舎には入れません」
失敗談を交えた軽妙なつぶやきにフォロワーが増え、ネット上では「公僕ツイッター界のカリスマ」などと呼ばれるようになった。
一方、「軽すぎるのではないか」などとした批判も寄せられるようになり、担当者は、開始4か月後の3月4日、「本職のつぶやきですが、本日をもって終了します」と、一度は断筆を宣言した。しかし、書き込みやメールで「もったいない」との声が相次ぎ、同庁は組織として男性警察官をバックアップするため、「日常の経験や感想を書き込むことができる」とする公式ツイッターの運用方針を新たに定め、4日後につぶやきを再開させた。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20130418-567-OYT1T00772.html