佐渡市で野生復帰を目指して自然に放されたトキの巣で、親鳥がエサを与えるような様子が観察されたことから環境省はひなが誕生したと発表しました。
2年連続でひなが誕生したことになりますが環境省はこのつがいは兄妹にあたることから巣から取り上げ、自然環境から離して飼育することにしています。
ひなが誕生したのは佐渡市内で先月中旬から卵を温めていた6歳のオスと4歳のメスのつがいの巣です。
環境省によりますとこのつがいの巣の近くに設置したビデオカメラで、きのう録画した映像を確認したところ、ひなの姿は確認されませんでしたが、親鳥がエサを与えるような様子が5回映っていたということです。
このため、環境省はひなが誕生したと判断したということです。
佐渡市では去年、国内の自然界では36年ぶりに8羽のトキのひなが誕生していて、2年連続でひなの誕生に成功したことになります。しかし、このつがいは兄妹にあたり、今後、繁殖が進めば病気にかかりやすくなったり、卵がふ化しにくくなったりするおそれがあることから、環境省は繁殖が進まないよう、ひなを巣から取り上げ、自然環境から離して飼育することにしています。
環境省の長田啓首席自然保護官は「去年に続くふ化の成功を喜びたい。引き続き、ほかのペアのひなの誕生を期待し見守っていきたい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1033901751.html