広島大病院(広島市南区)は12日、成人15人分の致死量に相当する筋弛緩しかん剤「エスラックス」5本(計250ミリ・グラム)を紛失したと発表した。
同病院は「手術などで持ち出した際、間違った在庫数を帳簿に記入した可能性がある」と説明しているが、広島県警は薬事法違反の疑いもあるとみて管理状況などを調べている。
エスラックスは薬事法で毒物指定され、施錠した場所での管理が義務付けられている。病院の発表によると、同剤は入院棟1階の薬剤部にある保管庫で管理していたが、11日午前、薬剤師が治療で使うため取り出そうとしたところ、帳簿上は105本あるはずの在庫が100本しかなかった。
病院の内規では、薬剤師が毎日業務後に帳簿と在庫数を照合することになっていたが、10日は照合した形跡がなかった。記者会見した茶山一彰病院長は「多大な心配をかけ、おわびします」と陳謝した。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/medical/20130412-567-OYT1T01187.html