「良質な睡眠」を得るには? 生活リズムや寝具のポイント
4月になり、新しい土地や学校、職場などで生活をスタートした人も多いのでは? 環境の変化は睡眠の質にも影響するという。よく眠り、スッキリと朝目覚めることは心身を健康に保ち、生活の質を向上させるために不可欠。良質な睡眠を得るための生活や寝具の選び方を探った。(竹岡伸晃)
◆規則的な生活
「新生活が始まる4月は不眠症に悩む人が増えやすい季節」。睡眠について詳しいグッドスリープ・クリニック(東京都港区)の白浜龍太郎院長はこう話す。仕事や生活の変化などがストレスとなり、1~2週間たってから、「夜、ぐっすり眠れない」「昼間何となく眠く、集中力が続かない」などの悩みが生じるという。
不眠症には大きく分けて、(1)寝付きが悪くなる入眠障害(2)途中で目が覚める中途覚醒(3)通常の起床時刻よりもかなり早く目覚める早朝覚醒(4)睡眠時間は十分だが、安眠できていないと感じる熟眠障害-の4種類がある。昼間の眠気が仕事や勉強、家事などの活動に影響を及ぼすほか、糖尿病などの代謝系疾患や鬱病などにつながる可能性もあるため、注意が必要だ。
夜ぐっすり眠り、不眠症を防ぐにはどうすればいいのか-。
白浜院長は「生活リズムを崩さないことが第一」と説明する。「毎朝、決まった時間に太陽などの明るい光を浴びて起床し、きちんと朝食を食べる。夜は就寝の2~3時間前までに夕食を済ませ、午前0時前には就寝する。週末や休日も含め、規則的な生活を続けることが重要」
◆就寝前に注意
必要な睡眠時間には個人差があるが、6~6時間半程度が目安という。
パソコンやスマートフォン(高機能携帯電話)、携帯電話などの画面から発せられる光は「眠りを妨げる効果がある」(白浜院長)ため、これらの機器の操作は就寝の30分前には終了したい。
このほか、(1)入浴は就寝の30分~1時間前までに済ませる(2)夕食後はたばこやカフェイン入りのコーヒー、お茶などを控える(3)昼寝をする場合は午後5時までに-なども気をつけたいポイントだ。
白浜院長は「これらの点を守って、なお不眠が続く場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの病気が原因の可能性もあるため専門医を受診してほしい」と話す。
■体にフィットし理想の姿になる寝具を選ぶ
良質な睡眠を得るためには寝具選びも重要だ。
家具販売大手、IDC大塚家具「有明本社ショールーム」(東京都江東区)の売り場担当者、藤田菜穂子さんは「自然な立ち姿のままあおむけになったのが理想の寝姿勢。腰や背中、首部分などの体の凹凸にフィットし、理想の寝姿勢を保てるベッドのマットレスや敷布団を選ぶのがお勧め」とアドバイスする。
硬さや素材などさまざまな種類のものがあるが、購入する際は実際にあおむけや横向きに横たわり、フィット感や使い心地を確認したい。
体とマットレスなどとの隙間を埋める役割を担う枕。合わない枕を使うと肩こりや首の痛み、いびきなどの原因となるため慎重に選びたい。「あおむけに横たわった状態で枕を使い、あごが5度前後下がった状態となるもの」を目安に選ぶ。マットレスや敷布団の硬さにより合う枕は異なるため、藤田さんは「売り場でフィッティングしながら、できればマットレスや敷布団とセットで購入を」と呼び掛ける。
枕だけを購入する場合は、家で使っている寝具の硬さなどを伝えて助言を受ける。
掛け布団は「軽く、保温性や汗の吸湿・発散性に優れ、体にフィットしたもの」、シーツや枕、掛け布団などのカバーは「肌触りが良く、汗の吸湿・発散性に優れたもの」がお勧めとい
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20130402585.html