ブーツやコートを上手にしまいたい! プロが教える「冬物保管の裏ワザ」
寒かった冬もようやく終わり、いよいよ春物が活躍する季節になりました。でもその前に、片づけておかなければならないことがあります。そう、冬の間にお世話になったバッグやブーツ、コートをしまうこと。ただやみくもにクローゼットにしまうだけでは、来年まできれいな状態をキープすることはできません。大切な革製品やウール製品などを雑に保管すると、ダメージを進行させる原因になるのだとか。
そこで今回、家庭でもできる上手な冬物保管の裏ワザを、シューズ・バッグのトータルエステ店「靴専科」、洋服のお直し&リメイクの専門店「お直し職人」に教えてもらいました。
■バッグ
革製のバッグをしまうときに気になるのが型崩れ。久しぶりに取り出してみたら「あれ、こんなにヨレヨレだったっけ」なんてショックを受けたこともあるのでは? 型崩れを防止するには、着なくなったTシャツに古新聞を何枚か丸めて詰め込み、クッション状にしたものをバッグに入れます。このとき、厚みが均等になるように注意。生地に適度なテンションがかかるので、シワや変形を防ぐことができます。また、革の最大の敵であるカビを防ぐ効果も。“使わないときのひと手間”がお気に入りのバッグを長持ちさせるコツなんですね。
保管の際は通気性のいい袋に入れるとなおいいそう。バッグを買ったときについてくる布袋などがベストです。さらに、できれば定期的に陰干しすると◎。しまいっぱなしは革にダメージを与えることにもなるので要注意です。
■ブーツ
保管方法にもっとも悩むのがブーツではないでしょうか。ニオイが出たり、カビが繁殖しやすく、普段のお手入れさえ難しいアイテムです。特に雨に降られてしまった場合、放っておくとカビやニオイのもとに。それを防ぐためには、濡れたら早めに水分をふき取って、しまう前に徹底的に乾燥させること。ドライヤーを使うのがオススメです。ただし熱風は革が焼けてしまうのでNG。冷風モードでやさしく乾燥させましょう。
ニオイが気になる場合は、古着やいらなくなった布にアルコール除菌スプレーを吹きかけ、靴の中の汚れをふき取ります。特に、つま先とかかとは念入りに。手が届きにくいつま先は、柄をカーブさせた歯ブラシの先端に布を巻きつけてふき取りましょう。完全に乾いたらブーツキーパーを入れておしまい。型崩れも防げ、来年も清潔に気持ちよく履くことができます。
■コート・ジャケット
ウールやカシミヤ、シルクなどの素材はたんぱく質が主成分なので、虫食いにあいやすいのが難点。そのため、保管時には防虫剤が欠かせません。食べこぼしが付着したまましまうと、ポリエステルなどの合成繊維のものでも食われてしまうので、必ずクリーニングに出してからしまいましょう。
防虫剤の使い方にも注意が必要です。違う種類のものを混ぜて使うと化学反応を起こして防虫剤が溶け出し、衣服に付着する恐れが。使う防虫剤は1種類が鉄則。ちなみに防虫剤の主成分は空気より重いため、クローゼットの高い位置に吊るしておくと効果がアップします。
ファーや中綿入りのアウターは、狭いところに詰め込むと毛並みが悪くなったりぺちゃんこになったりする原因に。取り外しができるファーなら、スペースに余裕のある引き出しなどにしまうのがオススメです。もちろん、防虫剤や除湿剤も忘れずに!
クリーニングから返ってきたコートをしまうときは、必ずビニールのカバーを外すこと。通気性の悪いビニールは、カビやシミの原因になります。カバーは不織布など通気性のいいものを選びましょう。
参考になりましたか? 比較的高価な革やデリケート素材のアイテムは、特に冬物に多いですよね。保管に手間がかかるぶん、大切に扱えば長く付き合えるのが魅力でもあります。衣替えに本腰を入れるこの時期、大切な冬物を1年後も気持ちよく使えるよう、ぜひプロのテクを真似してみてくださいね。
http://news.goo.ne.jp/article/mynaviwomen/life/mynaviwomen-61700.html