皮膚科医は、当分コンピューターに取って代わられることがないので安心されたい。最新の調査によると、がん病巣を自動的に検出すると謳うスマートフォンアプリは、悪性腫瘍の半数以上を誤診断した。「現時点で皮膚科専門医による完全な皮膚検査以外に、黒色腫その他の皮膚がんを検出する方法はない」とミズーリ大学の皮膚科医、Karen Edisonが言っている(同氏は本調査に関わっていない)。
がん検出アプリは食品医薬品局に承認を得ていないため、Mole Detective等、多くのアプリには次のような自らを弁護する法的表記が書かれている。「ほくろに不審を感じた場合は、必ず医療の専門家に相談すること。Mole Detectiveの目的は診断ではなく、自宅で黒色腫の症状を追跡する手助けをすることである」
がん検出を習慣化するのは良いことかもしれないが、利用者に本物の腫瘍を良性であると誤認識させる恐れもある。
これはこの種のアプリがすべて役に立たないと言っているのではない。名前を明らかにされていないある調査対象アプリは、ユーザーの皮膚の写真を資格のある皮膚科医に送信する(1件当たり5ドル)。この診察アプリは53件中1件しかがん組織を誤判定しなかった。
遠隔医療のスタートアップにとってこれは良いニュースだ。例えばワンボックス病院のHealthSpotは、世界中の医師不足あるいは人口過密の地域に低価格医療をもたらそうとしている。
報告書は、Journal of The American Medical Associationウェブサイトのここで、(現時点では)無料で読むことができる。
http://news.infoseek.co.jp/article/techcrunch_20130120262f71f5b056530fe9d79e8aae6fac7f5774385f