通知表は子どもを伸ばす良いチャンスだとわかってはいても、具体的にどのようなアドバイスをすれば良いのかわからない、という保護者も多い。また、通知表を隠して見せたがらない、通知表について話をしようとしても話を聞いてもらえないという悩みも。そんな保護者の声に、教育コンサルタントの中井俊巳氏が答える。
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通知表の結果を次のステップにつなげるには、次回の通知表ではどうしたいのか具体的な目標を立て、その対策をノートに記録すると良いですね。たとえば、国語の成績が振るわなかったのは、「漢字の書き取りが弱いから」、そのためには「漢字ドリルを1日1ページ行う」など、具体的に取り組ませるのが良いでしょう。次回に、通知表を見る時には、目標と対策を記載したノートも一緒に確認をして、達成できたかチェックしてください。
次に、保護者から寄せられた悩みについてお話します。
【質問】通知表を見せたがりません。どうしたら良いでしょうか?
【回答】子どもが見せたくないのは、怒られることを恐れているからでしょうね。思春期になると、ベッドの下に隠す子もいるかもしれません。「絶対に怒らない」と約束し、できていることをまずほめてあげましょう。怒られないことがわかれば、子どもは心を開き、次回からは言われなくても見せるようになるはずです。親子で通知表の結果を肯定的に受け止め、次へのステップアップの材料にしましょう。
【質問】小学1年生の男の子がいます。真面目に話をしたいのですが、話を聞いてもらえません。どうしたら良いでしょうか?
【回答】保護者の話を落ち着いて聞くことができない低学年の場合は、いきなり通知表の話をするのは少しハードルが高いかもしれません。まずは、目と目を合わせて話すことから始めてください。最初は10秒間でも良いので、子どもに今日あったことを話してもらったり、保護者の話を聞いたりする習慣を身に付けさせましょう。