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価格、サイズ、形…アラサーの心をつかむXマスケーキとは

■ファッションビルがXマスケーキ!編

《昨年は失敗に終わった、JR大阪駅のファッションビル「LUCUA(ルクア)のクリスマスケーキ商戦。今年は負けられない。そこで、営業部のアラサー女子部員たちが考えたのが、ルクアのキャラクター、カバの「ルクアーノ」をかたどったチョコレートをあしらった、オリジナルケーキ。話をもちかけられた大阪・北堀江のケーキ店「エフショコラン」では、「そんなの無理ですよ」と女子たちの注文を断り続けていたのだが…》

■試作品を作ってみたら

「カバの立体チョコをあしらったクリスマスケーキなんて無理」と断り続けていた「エフショコラン」のシェフパティシエ、松本健二(33)。しかし、ルクア営業部は一枚上手だった。

「一度、できるかどうか作ってみましょうよ」

誘いに乗せられて、ひとつだけ、ルクアのキャラクター、カバの「ルクアーノ」をチョコレートで作り、白いクリームのケーキにあしらった試作品を作ってみた。「こんな感じですけど…」松本が営業部に持ち込んだところ、「では一応、写真をとっておきましょうか!」。気がつくと、そのままカタログ撮影に持ち込まれ、やるしかない状況に追い込まれた。

「だまされた…」。しかし、もう後がない。その日から、松本はルクアーノの型づくりに没頭するようになった。型にキズがあると、チョコの粒子が入り込みきれいにはずれない。本業のケーキ作りの傍ら、構造の計算をしたり、型を磨いたりと奮闘が続いた。

■アラサーによるアラサーのためのケーキ

実はエフショコランの販売促進担当、山口明子(29)は気が気でなかった。シェフパティシエがルクアの創作ケーキばかりに明け暮れると、自分たちのショップが回らない。また、ルクアのコラボケーキは1575円~2100円というプチプライスが予定されていたため、これも頭が痛かった。

「でも、私も、ルクアの女性たちの気持ちに共感した。アラサーは見た目、価格、味ともに妥協しないんです」と山口は笑う。結局、ケーキにのせる飾りを工夫してコストダウンをはかり、あとは、自社の利益を削ることになってしまった。

ケーキをつくる上で、参考になった資料がある。それは、23年に実施したルクアのクリスマスケーキ試食会アンケート。カタログ予約販売するショップのケーキを一口ずつ試食、パティシエらの説明も聞ける、スイーツ好きの応募が殺到した試食会だった。

■カバ、雪だるま、緑のケーキまで

そこで多く寄せられたクリスマスケーキへの要望は▽二人で食べきれるサイズ▽3千円以上は高い▽小さくてもホールケーキで雰囲気を盛り上げたい。つまり、百貨店などで多く扱っているファミリーサイズのケーキは、アラサー女子にとっては、「高価かつ大きすぎる」ことがわかった。でも、カットケーキではちょっと寂しい。となると、狙いは2人用サイズのホールケーキだ。

そこで、大須賀たちとアイデアを出し合った松本は、カバのケーキ以外にも、ショップで人気の商品を元に、ショコラ色のクリスマスリース型ケーキや、雪だるま型の新作ケーキなど6種をルクアに提案した。

ところが、「これは、ない。松本シェフ、クリスマスはやっぱり白と赤です!」

パティシエに向かって、人気商品であるショコラ色のケーキを大胆にも完全否定したのは営業部の大垣晃子(28)。「クリスマスツリーのケーキは緑色がいいのでは」と提案。松本がまた試作品を持ち込むと、「すみません、やっぱり緑のケーキって微妙ですね…」。

「結局、白いケーキに作り直しました」と苦笑する松本。アラサー女子営業部員とのケーキ作りでは、「これまでにない挫折感を味わうことになりました」。

純粋に欲しい商品をぶつけてくる彼女たちに翻弄されながら、松本は商品提案を約3カ月間にわたり5、6回繰り返していた。=敬称略(肩書は当時)

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20121216534.html

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