この時期になると届き始める「喪中はがき」。学生のうちは、実家の親にあてて届くものだったけど、社会人にもなると、自分あてに届くことも。となると気になるのは、出す側になった時のこと。そこで“冠婚葬祭”経験の少ない若手社会人に向けた喪中はがきのマナーを、マナー講師の岩下宣子さんに伺いました。
「まず送付時期ですが、喪中はがきは、年賀状と行き違いにならないよう、12月初旬までには届くように出してください。また出し先は、友人や仲の良い同僚ら、私的に年賀状をやり取りする間柄のみ。取引先など仕事でしかかかわらない人には、例年通り年賀状のやり取りをしましょう」
もうひとつ気になるのは、どんな関係の親族まで「喪中」の範囲に含まれるかという点。岩下さんによれば「基本は自分の親や祖父母など近親者のみ。叔父やいとこは含まれない」そうだが、「特別関係が深い場合は出してもよい」とか。つまり「二親等以内」が一般的だが、関係の深さによっては喪に服す範囲を広げてもよいわけだ。
ちなみに、上司・先輩世代に話を聞いてみたところ、「喪中はがきをくれた部下が年賀状の代わりにと寒中見舞いをくれた。気の利く奴だなと思った」(48歳・女)、「喪中の相手に間違えて年賀状を出したものの、すぐに謝ったら『もらえないのも寂しいから気にしないで』と言ってもらえホッとした」(30歳・女)などの声が。さらにアンケートで「喪中はがきを出した相手から年賀状が届いたらどう思う?」と聞いたところ「気にならない」が約8割。「年 賀状をもらえるのは嬉しい」(33歳・女)、「故人を想う気持ちさえあれば十分」(28歳・女)などという、寛容な声ばかりあがった。人の不幸にかかわることだから、失礼があってはいけないとつい身構えてしまうけど…いちばん大切なのは、故人の冥福を心から祈る気持ち、ということですね。
http://news.goo.ne.jp/article/r25/life/medical/r25-20121203-00026940.html