母親は子どもの成長に非常に敏感で、心配も絶えない。しかし、子どもを思うあまりに、今日、明日の目先のことばかり気にしてはいないだろうか。コーチングのプロ、石川尚子氏から「もっと長い目で見ることが必要」というアドバイスをいただいた。
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自分自身の経験や、講演活動でお会いしたかたのお話など、いろんな事例を見聞きするたび、いくつになってからでも、人はどう変わってゆくのかわからないものだ、と思わされます。それでも、母親というのは子どもの些細な行動を、なにかと心配してしまうもの。
そんなときは、お子さまを見る視点の位置を変えてみましょう。近くに寄り過ぎている視点を、遠くに置いてみるのです。
たとえば、10キロマラソンにエントリーしたものの、完走できるかどうか不安を抱えている人がいるとします。その人に、将来フルマラソンの完走という夢を達成した時には、いま10キロでこわがっている自分がどう見えるか想像してもらいます。いかがでしょうか。たった10キロなんて、と思えてきませんか。
「今、できない」ことよりも、「今のままではまだダメ!」という見方が子どもたちをダメにしてしまいがちです。目先の「できた」「できない」にとらわれず、長い目で見ていくことでこそ、子どもの可能性はより一層広がります。子育てももっと楽しくなるでしょう。
http://news.goo.ne.jp/article/benesse/life/education/benesse-4568.html