デンマークのコペンハーゲン大学(University of Copenhagen)とオーフス大学(Aarhus University)の合同研究チームは23日、子どもたちが徒歩や自転車で通学すると授業での集中力が高まることを示した論文を発表した。
研究チームは、5~19歳の児童・生徒1万9527人を対象に運動の習慣を尋ねた後、集中力を測る基礎テストを行った。その結果、学校まで車で送ってもらったり公共交通機関で通学していた生徒たちよりも、徒歩や自転車で通学していた生徒たちのほうが、テストの結果が良かったという。
論文の共著者、ニルス・エーイェルンド(Niels Egelund)氏は「通学時の運動が、およそ4時間経過した時点での集中力に反映されていた」と説明した。
この結果は研究チームを驚かせた。研究は元々、生徒たちの朝食や昼食の有無が集中力に影響するという仮説を証明するために行ったものだったからだ。
エーイェルンド氏によれば、朝食や昼食の有無も集中力に影響を与えていたが、通学時の運動の有無による影響のほうが大きかった。「小学3年生の場合、徒歩や自転車で通学すると、教育を受けた期間が6か月長い児童に相当する程度にまで集中力が増す」という。
「運動した後にリフレッシュした気分になることは良く知られている。だが、その効果がこれほど長く続くことは私たちにとっても驚きだった」とエーイェルンド氏は語った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121126-00000014-jij_afp-int