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どこまでやれば清潔で安全? ばい菌に関するウワサを大学教授に聞いてみた

トイレを流す時や、枕カバーを頻繁に洗わない場合、いっそ台所のシンクのそばを通るだけでも、汚い(時に危険な)ばい菌が体に付着するというような話を聞くこともある思います。しかし、何でもかんでも危ないと思い始めるとキリがありません。たとえすべて真実だったとしても、そこまで神経質になる必要はないはずです。

ヘルスケアメディア「Fitness Magazine」に、ばい菌や細菌にまつわるウワサがたくさん載っていました。その中で、本当に大きな影響があると思われるものはほんの一握りです。例えば、トイレを流す時に毎回噴出している菌は、歯ブラシに付着している菌と同じくらいだと一般的に信じられています。これは事実ですが、その言葉だけを聞いて感じるほど、汚くも危険でもありません。

米・アリゾナ大学環境微生物学教授であるChuck Gerbaさんの調査によると、毎回トイレのフタを閉めて流していたとしても、トイレを流す時に細菌が飛び出してバスルーム中に広がります。しかし、このせいで病気になったりはしないでしょう。Gerba教授は「歯ブラシが乾いてしまえば、ほとんどの菌は死滅します」と言っています。ただ、歯ブラシは洗面所の戸棚の中など、できるだけトイレから離れたところに置いた方が良いです。家族や同居人など、同じバスルームを使っている人が病気になった場合、このような形で病原菌が広がることがあるからです。

ユニットバスのように洗面所とトイレが同じ場所にあるような場合は、基本的に歯を磨く前に歯ブラシを洗って、トイレは流さないようにしましょう。「歯磨きはトイレの前に」と標語のように覚えて実行すれば大丈夫です。

また、化粧品と菌にまつわるこんな話もあります。

米・ローワン大学生物学教授であるElizabeth Brooksさんは「手や顔の細菌が、お化粧をしている時に化粧品に付着して、化粧品を汚染している」と言っています。これによって、2つの問題が起こる可能性があります。1つは、毛穴の中に雑菌が溜まってできる吹き出物です。もう1つはブドウ球菌が目に入って起こる結膜炎です。

お化粧をする前に手をきれいに洗ったり、毎週化粧道具を洗ったりなど、きちんと手入れをすることで感染を防ぐようにしましょう。2カ月も使った化粧道具は捨てるようにしてください。ファンデーションは、ボトルやチューブから手に取って付けるのではなく、容器が触れないように手のひらに必要な分を取り、そこからパフやスポンジなどで付けるようにしましょう。また、化粧道具を洗うひまがない場合は、アルコールで消毒してもいいです。化粧品を誰かと共有するのはやめてください。菌が感染しやすくなります。

潔癖性の人でなくても、最近は抗菌・除菌系の製品を使っていれば何となく安心という人も多いのではないでしょうか。ただ、必ずしもそれらの製品が必要でないケースもあるのです。

家族や同居人が病気でない限り、除菌系の製品を使う必要はありません。最近の研究で、ハンドソープや洗濯洗剤などで、除菌系の製品を使っている228の家庭と、普通の製品を使っている家庭を比べても、伝染病に感染する確率は変わらないということがわかりました。それどころか、逆効果なこともあります。多くの研究で、抗菌剤や除菌系の製品を使うことで、菌に対する抵抗力を弱める可能性があると言われています。研究者は、家庭や同居人が病気の場合だけ、そのような抗菌・除菌アイテムは役に立つと話します。米・コロンビア大学看護学部の薬物治療学教授であるElaine Larsonさんは「アルコール系もしくは漂白系の製品が、危険なばい菌を繁殖させずに菌を殺すのにもっとも効果的」と言います。

Fitness Magazineには、他にもドアノブや食器洗い用のスポンジ、お金(紙幣とコイン)などの菌にまつわるウワサが、本当かどうか検証されています。ほとんどの場合、心配し過ぎる必要はないようです。くれぐれも神経質になり過ぎず、できる範囲で適度な清潔を心がけ、快適に暮らすようにしましょう。

http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/life/living/lifehacker_26601.html

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