今回の爆発事故で姫路市から工場の使用停止命令を受けた日本触媒姫路製造所では、紙おむつ用高吸水性樹脂(SAP)の生産が全面的に止まっている。SAP生産では世界首位の同社にとって、姫路製造所は最大の工場だけに、停止が長期化すれば、一部の紙おむつメーカーの商品供給に影響が出そうだ。
同社はSAPの世界シェアで約25%、原料のアクリル酸でも約13%を占め、それぞれ3分の2を姫路で生産していた。被害を受けたのはアクリル酸の生産能力の約3割に当たる設備だが、使用停止命令が解除されるまで工場全体を動かせないという。ほかの工場の稼働率も9割超で、生産停止分を補う余地は少ない。
この影響を受けるのは、紙おむつ世界最大手とされるP&Gだ。「日本触媒はアジア向け製品の主要調達先の一つ。生産停止が長期化すれば、影響が出ることは否めない」(広報)という。社内に緊急対策のチームを立ち上げ、別の調達先を探し始めた。
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/business/K2012093000281.html