国民生活センターは9月6日、「アダルト情報サイトの相談が2011年度の相談第1位に―インターネットにアクセスできる機器すべてに注意が必要―」と題した報告書を発表した。全国の消費生活センターに寄せられた相談のうち、代表的な事例を紹介し、注意を呼び掛けている。
2011年度の消費生活センターにおける商品・サービス別の相談件数のうち、アダルト情報サイトに関する相談が1位となり、これは2009年度以降、最多の件数だった。
相談内容は「有料の認識がないままサイトを進んだところ、料金の請求画面が表示されたが、支払わなければならないか」「個人情報が業者に伝わっているのではないか」といったものが多い。
相談事例の一つは、スマートフォンで、アダルトサイトのサンプル動画が見られると思いアプリをインストールし、数分動画を見たところ、後に登録料9万円を請求する画面がでたというもの。相談者は、不当な請求だと思い無視していたが、後日サイトから「登録料を払うように」とスマートフォンに電話があったという。「支払うつもりはない」と断ったが、サイトに電話番号などを教えた覚えは無いので不安になった。インストールしたアプリはすでに削除しているという。また、パソコンやテレビからアクセスしているケースでは、それらを起動するたびに料金請求画面が表示され、または張り付いたままになっているという事例が報告されている。
これらのサイトの特徴として、「サイトが有料であることの表示がわかりにくい」「”3日以内なら6万円。それを過ぎると9万円”などと表示し、支払いをするように焦らせる」「”誤操作の方はこちら”など、支払免除や解約ができるような期待をさせて電話をかけさせたり、メールを送信させたりする案内がある」などを指摘している。
消費生活センターは、消費者へのアドバイスとして、「安易にアクセスやアプリのダウンロードをしない」「セキュリティー対策やフィルタリングの設定」「サイトを見ただけでは、個人情報は相手に伝わることはないため、相手に連絡をとらない」「パソコンの画面に請求画面が張り付いた場合の対処法は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のホームページを参考に」と呼びかけている。
さらに、請求された内容に納得できなければ、最寄りの消費生活センターに相談すること。また利用者が意図せずに、画面に請求画面を張り付かせる行為や、個人情報を抜き取るアプリをダウンロードさせる行為は、犯罪になる可能性があり、警察にも情報提供をするとよいと説明している。
最近はパソコンだけでなく、スマートフォンや携帯ゲームなど、インターネットへの接続が容易になる一方で、詐欺まがいの行為に接する可能性が高まっている。性別・年代を問わず、相談が多いようなので、十分注意したい。
http://news.goo.ne.jp/article/moneyzine/life/medical/moneyzine_205241.html