■うがった=×疑う/○本質捉える
文化庁が発表した「国語に関する世論調査」では、事実上の誤用の割合が本来の使い方を上回り、“市民権”を得ている実態も浮かび上がった。
調査では、「にやける」を本来の「なよなよとしている」という意味で使っている人が14・7%だったのに対し、「薄笑いを浮かべている」と答えた人は76・5%に達した。
慣用句についても、「本心でないうわべだけの巧みな言葉」を、本来の「舌先三寸」と答えたのは23・3%だったのに対し、本来でない「口先三寸」は56・7%。「快く承諾すること」も、本来の「二つ返事」が42・9%だったのに対し、「一つ返事」は46・4%で、本来の使い方をする人の方が少数派だった。
「ふだんの言い方」について、「1歳上」を「1コ上」と言う人は56・9%、「腹が立つ」ことを「むかつく」と言う人も51・7%で、くだけた表現が浸透。とてつもない状況や、中途半端でないことを示す「ハンパ(半端)ない」は10代の68%が使うのに対し、60代以上は7%にとどまった。
本来の意味の捉え違いについて、文化庁は「言葉は変化していくものでもあるので評価は難しい」としながらも「コミュニケーションの阻害要因にもなりかねないので、広がらない方が望ましい」としている。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/medical/snk20120921099.html