運動のあとのビールはやっぱり最高。むしろ、これが目当てでスポーツに励んでいる人も、少なくないかもしれない。でも、せっかく運動したのにすぐ飲み食いしたのでは、お腹まわりの贅肉が増える一方かも…。
「たしかにダイエット目的で運動しているなら、運動直後の食事は避けるのがベターでしょう。ただ、運動直後は栄養補給のゴールデンタイムですから、大量にエネルギーを消費して弱った体を回復させるためには、いかに適切に栄養を補給するかが重要なポイントになります」
そう語るのは、『やってはいけないランニング』(青春新書)の著者で、ACAF認定アスレチック・トレーナーの鈴木清和氏だ。
運動で消耗し、傷ついた体は、“超回復”によって前よりも強くなって再生する。この超回復を、栄養面で効果的に後押ししてやれば、効率良く筋肉を鍛えることができ、ダイエット面でも有意義であるはず。
「超回復を促すのは成長ホルモンの働きですが、成長期を過ぎると、成長ホルモンは就寝中以外には分泌されにくくなってしまいます。しかし、運動終了後の30分間だけは、一時的に成長ホルモンが分泌されやすくなります。もっとも、運動を終えてから2時間くらいは血流が筋肉や皮膚に偏っていて、内臓が消化吸収しにくい状態ではあるんですが…」
つまり、運動後に訪れるゴールデンタイムは、運動直後の30分間と運動終了から2時間以降、ふたつに分けて考えるべきだと鈴木氏はアドバイスする。
「骨格筋や内蔵を活性化させるためにはビタミンやミネラルが不可欠ですから、まず運動直後の30分間には、内蔵への負担が少ないフレッシュジュースなどでビタミン類を補給し、栄養の受け入れ態勢を整えるのがいいでしょう。そのうえで運動終了から2時間後には、消費したグリコーゲン(糖質)を補給するため、消化が良くて良質なたんぱく質を、煮込み料理や鍋などで摂取するのが理想的ですね」
このように、運動後の食事の摂り方とタイミングに少し気を配るだけで、将来的な体型は大きく変わってくるかもしれない。
http://news.goo.ne.jp/article/r25/life/medical/r25-20120910-00026153.html