17日は「敬老の日」。最近では、「シニア」というイメージからはほど遠い、若くて元気な高齢者が増えている。シニア向けファッションでも変化が見られ、流行を取り入れつつ、特有のニーズに対応したさまざまなアイテムが充実している。(戸谷真美)
重ね着でバランスを
三越日本橋本店(東京都中央区)では、70代以上の女性向け衣料でもお尻が隠れる丈のチュニックが、季節を問わず定番化。首元をカバーするタートルネック、動きやすいよう裾にスリットを入れたニットなど、この世代ならではのニーズに応じた商品も多い。セールスマネジャーの小田島巧さんは「ベストやカーディガンなど季節を問わず上着を羽織る方が多い。内側に華やかな色や柄を着て、上着を無地にすると、顔色がよく見え、スタイルもきれいです」。チュニックの上に丈の短いボレロやジャケットを重ねると、小柄な人でもバランスがいい。
綿のレースや、ゆったりしたドルマン袖など流行を取り入れた服もあり、「孫と出掛けるから」と、買っていく人も多いという。
体形変化に対応
イオン(千葉市美浜区)は、55歳以上を「グランド・ジェネレーション(G・G)」と称し、17日は「年配者への感謝」としてのギフトに加え、この世代が自分用に買える服や下着、バッグなどを充実させた。
中高年の体形変化に合わせ、ウエストはゆったりめ、かつシャープに見えるパンツや、着丈を長めにしたカットソーなどのカジュアルウエアが好調。「男性の場合、ウエストの割に筋肉が落ちてきてしまうので脚は細くなる、という方が多い。ウエストに合わせてパンツを選ぶと、ももから下がぶかぶかで不格好、という声が多かった」(同社広報)。チノパンツのウエストは79~94センチまで対応し、脚の部分をスリムにした。シャツも明るい色やチェックなどの若々しいデザインだが、おなか部分がゆったりした裁断になっている。
母娘できれいに
「いつまでも若々しくいてほしい」という願いを込めたサービスもある。東京・銀座のシセイドウ・ザ・ギンザでは10月16日までの期間限定で、母娘でメークカウンセリングとレッスン、写真撮影までを行う特別プラン(約3時間、2人で5万2500円)を設けた。個室でそれぞれが肌や顔のバランスなどの診断を基に、悩みに合ったスキンケアや化粧法をメーキャップアーティストが指南。髪をセットしてもらったら、スタジオでの記念撮影を行う。
同店の有料カウンセリングの4割を占める30代の女性から「母にプレゼントして一緒に来たい」という声が多かったことから、2人で受けられるプランを開設した。
プランを考案した澤田保子さんは「普段のやり方を少し変えるだけで印象が変わる。シニアの方でも同じ。母娘できれいになって思い出を残してほしい」と話す。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120909/trd12090908320004-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120909/trd12090908320004-n2.htm