カロリーを約3割減らすダイエットをしても長寿につながらなかった――。米国立加齢研究所がアカゲザルを20年以上飼育した実験で、こんな結果が出た。カロリー制限は「長寿の極意」とされてきただけに議論を呼びそうだ。科学誌ネイチャーに発表された。
計121匹のサルを二つのグループに分け、一方はカロリーを約3割減らしたダイエットをさせ、死亡率に違いが出るかを調べた。
その結果、性別やダイエットを始める年齢にかかわらず死亡率に統計的な差はなかった。ただ、ダイエットをしたサルは体重が軽く、コレステロールや中性脂肪が低めで、加齢に関係するがんや糖尿病、関節炎の発症は遅い傾向があり、「健康上の利点はある」との結果が出た。
http://www.asahi.com/health/news/TKY201208310723.html