東日本大震災の教訓を防災教育に生かそうと、被災地以外の教育委員会や教職員が相次いで東北地方の沿岸部を視察に訪れている。中には夏休みに入った生徒らが現地を訪れ、住民と触れ合うなど積極的な活動も。11日で震災から1年5カ月。教育関係者らは「自分の命は自分で守る」という意識を浸透させたいと意気込んでいる。
岡山市立西大寺中学の生徒会の3年生7人が夏休みを利用して今月初旬、宮城県気仙沼市を訪れた。岡山市教委が6月に被災地を訪問し、「実際に見ないと分からないものがある」と生徒に体験させようと企画。生徒は被災者から震災当時の話を聞いたり、壊れた建物を写真に収めたりしたほか、津波で浸水した市街地の清掃も行った。
那須宣行さん(15)は「あちこちにガラスの破片が散らばっていたり、浸水している場所があったり、地震と津波の影響はまだまだあることが分かった」と真剣な表情。地元の小学校などで予定されている活動報告を前に、山口明日香さん(14)は「全てを伝えることは難しいけど、いざという時に少しでも思い出してほしい」と話した。
[時事通信社]
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