昨年に引き続き今年も節電が求められている。パソコンでも節電機能がトレンドの1つとなっている。大手メーカー、特に国内メーカーはパソコンの電源プランをワンタッチで切り替えられる機能やピークシフト機能などきめ細かな節電機能を積極的に搭載している。こうした機能を生かしてパソコンの節電対策をしよう。節電機能のないパソコンを使っている人向けには、Windows 7の省電力昨日の設定方法を紹介したい。
各メーカーの節電機能のポイントは3つ
最近のメーカー製パソコン、特にノートパソコンの節電機能には大きく分けて2つのポイントがある。まず、Windowsの電源プランをボタンなどでワンタッチで切り替えられる機能だ。
Windowsでは、ディスプレイの明るさやハードディスクの電源を切るまでの時間といった電力使用に関する設定があり、これらをひとまとめにしたものを「電源プラン」と呼んでいる。Windowsにはいくつかの電源プランがあらかじめ用意されているが、自分で設定内容を調節して独自の電源プランを作成できる。各社がWindows標準のほかに省電力用の電源プランを独自に作成していて、これをワンタッチで呼び出して使用するという機能だ。
NECのA4ノートパソコン、「LaVie S」を例に見てみたい。NECのパソコンには「ECOモード」と呼ばれる機能がある。時間帯やでんき予報に合わせてパソコンの電源プランを切り替えられる。NEC以外にも、富士通のパソコンなら「節電ナビ」、東芝のパソコンなら「TOSHIBA ecoユーティリティ」などで、同様の機能を提供している。
ピークソフトでバッテリーを生かす
もう1つは「ピークシフト機能」だ。電力使用量が少ない夜間にバッテリーを充電して、電力消費量が多くなる昼間はAC電源からバッテリー駆動に切り替えて、電力消費を抑えるという機能だ。これも各社が搭載している。
ピークシフト機能を生かすには、容量の大きいバッテリーを搭載したパソコンが望ましい。バッテリー駆動時間が2時間程度ではすぐにバッテリーが切れてしまい、AC電源での駆動に戻ってしまうからだ。そこでバッテリー駆動時間を稼げるように、A4ノートでもバッテリー容量を増やして携帯ノート並みに駆動できるものが登場している。これからパソコンを購入するなら、バッテリー駆動時間にも注目して選びたい。最近はバッテリーが8時間前後持つウルトラブックも増えているので、こうしたモバイル系のノートパソコンを省電力パソコンとして使うのもありだろう。
Windowsで省電力機能を設定する
前述した機能のないパソコンを使っている人は、Windowsの標準の電力設定機能で節電しよう。大事なのはスリープとシャットダウンの使い分け。そして適切な電源プランの選択だ。詳しくは昨年掲載した記事1、記事2を参考にしてほしい。
それ以外にも様々なパソコンの節電術がある。例えば、ディスプレイの明るさを下げた方が節電につながる。デスクトップなら明るさ調整ボタン、ノートパソコンならFnキーとの組み合わせてFキーを押すことで明るさを調整できる。ただし暗くしすぎると見づらくなるので、適度な明るさを選ぼう。そして壁紙は白や白っぽい色にすると、同じ明るさでも暗い色の壁紙より明るめに見える。
スクリーンセーバーを設定している人は、動きのあるスクリーンセーバーはそれなりに電力を消費してしまう。そこでスクリーンセーバーではなく、一定時間経過したらディスプレイを消すように設定する方が節電効果は高い。
パソコンにCDやDVDを入れっぱなしにしている人はディスクを抜いておこう。光学メディアが入っていると、電源を入れるたびに読み取り作業をするで電力を消費する。その間パソコンの動作はやや鈍くなるし、騒音も発生する。
USB接続の周辺機器は使うときだけ電源を入れるようにしたり、頻繁に使わないものは抜いておこう。USBメモリーもわずかだが通電しているので、使わないときはパソコンから抜いておくように心がけたい。仕事やプライベートで不可欠なパソコン。行き過ぎた節電設定で使いづらくなっては意味がないので、無理のない範囲で節電しながら使うことを心がけたい。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120810-00000003-trendy-mobi