新潟市を中心に6日、上空を寒気を伴った気圧の谷が通過した影響で突風や雷雨が起こり、電柱が倒れたり、屋根が飛ばされたりするなどの被害があった。新潟地方気象台によると、同市西蒲区では午前11時43分、最大瞬間風速35・8メートルを観測。同気象台では同市で竜巻が発生した可能性も視野に職員6人を現地に派遣し、調査を始めた。
西蒲署などによると、午前11時半ごろ、西蒲区七浦の老人介護施設「七浦の里」で、付近の民宿の屋根の一部が飛ばされて窓ガラスに当たり、6枚が破損。施設利用者のいずれも80代の男性3人が、ガラスの破片で手の甲を切るなど軽傷を負った。施設職員の渡辺雅博さん(62)は「いきなり暗くなり、雨と風、砂が吹きつけてきた。経験したことがない風だった」と驚いていた。
午後0時5分ごろには、同区間瀬の海水浴場で風で飛ばされないよう看板を押さえていた利用客の男性(41)に飛んできた屋根瓦が当たり、頭部打撲の軽傷を負った。正午ごろには、同区山口新田の島方神社で、落雷により神社境内上部から出火。木造平屋建て約55平方メートルが全焼した。
同市西区の県道では、突風で電柱4本が横倒しになり一部通行止めとなった。東北電力新潟支店によると、落雷や強風による配電設備の故障で新潟市を中心に佐渡市、阿賀野市、五泉市の延べ5766戸で停電した。
JR東日本新潟支社によると、強風や大雨の影響でJR越後線や磐越西線で上下線普通列車計7本が運休。上越新幹線も新潟-燕三条間で一時運転を見合わせた。
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