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にいがた人模様:山崎醸造の販売・業務課長、広井伸行さん /新潟

◇米でみそ風調味料--広井伸行さん(46)
中越地方の食品製造業者などでつくる「長岡機能性食品創造研究会」が、大豆アレルギーの人にも安心して調味料を使ってもらおうと、大豆の代わりに米を原料にしたみそ風調味料を開発した。山崎醸造の販売・業務課長、広井伸行さん(46)は同研究会のメンバーとして企画から携わり、6月の本格発売にこぎつけた。「作った商品で人に喜ばれるのは、何ものにも代え難いうれしさがある」と笑みを浮かべる。
同研究会の活動を通じ、食物アレルギーの子どもを持つ親の団体と知り合ったのがきっかけ。現在の医学では食物アレルギーを治療する手段がほとんどなく、学校では他の子供たちから「何であの子だけメニューが違うの?」と言われ、場合によってはいじめなどの社会問題に発展することも少なくない現状を知った。自身にも高校生になる2人の娘がいる。親たちの悲痛な訴えに胸が痛み、3年前に大豆を使わないみそ風調味料の開発に着手した。
これまでにもアレルギー対応のみそ風調味料はあったが、原料が雑穀のため、本来のうまみがなく、価格も高いのが一般的だった。試行錯誤の末、うまみ成分となるたんぱく質を多く含む国産玄米に着目。製造工程も既存の設備が利用でき、コストを抑えられた。3カ月間の長期熟成をすることで、みそに近いうまみを引き出し、米の甘みが生きたみそ風調味料が完成。これまでに計12トンを仕込んだ。価格も600グラム入り630円と、雑穀を用いた従来品の半額程度に抑えられた。
発売後、大手コンビニエンスストアが期間限定でおにぎりに使用するなど、反響は広がっている。しかし、流通量が少ないため、値段は通常の大豆みそよりまだ高い。「いろんなメニューを提案するなど、どう使えば食卓を豊かにできるかが、これからの仕事」と話す。そこには販路拡大することで「みそ風調味料が1円でも安く、必要な人に届くように」という思いが込められている。
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■人物略歴
◇ひろい・のぶゆき
1965年、小千谷市出身。地元の高校を卒業後84年に入社。営業や商品開発に携わる。長岡機能性食品創造研究会の会員も務める。みそ風調味料の問い合わせは同社(0258・83・3460)。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120805-00000023-mailo-l15

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