[ カテゴリー:子ども ]

口内で滑る食品危険、栃木市の保育園で2歳児重体

栃木市立はこのもり保育園(同市箱森町)で、女児(2)が白玉を喉に詰まらせて意識不明の重体になる事故があり、周囲の大人による注意や配慮が必要であることを改めて示した。

身近な食品による乳幼児の窒息事故は後を絶たず、食材の細分化はもちろん、子供から目を離さないことが求められる。

白玉は冷凍製品で千葉県の食品会社が製造。これまで同製品の事故はなく、包装紙などに注意書きなどはなかった。17日、同園が果物などを加えて調理したが、白玉を細かく切るなどせず、そのままフルーツポンチとして提供。保育士らは通常通り、「よくかんで食べるように」と呼び掛けていた。

信州大学医学部の岡元和文教授によると、2歳児は歯が生えそろわず、喉が狭いうえ、のみ込む力が弱い。口に入るが喉を通らない2~3センチ程度の滑りやすい食品が危険と指摘する。子供は食べながら走ったり、遊んだり、横になったりし、喉に詰まらせやすいという。一方で、「色々な食べ物を食べる練習も必要で何もかも規制するわけにはいかないのでは」と話す。

1990年代以降、こんにゃく入りゼリーなどで食品の窒息死亡事故が相次ぎ、内閣府食品安全委員会は2008年5月、窒息事故防止を呼び掛ける文書を作成し、ホームページ上で公表。「食べやすい大きさにして、よくかむ」「食事の際は誰かがそばにいて注意して見ている」などが重要としているほか、喉に詰まった食品を除去する応急処置を記載している。

同市こども課によると、女児がいた2歳児クラスは当時、園児27人に対して職員が6人。監督者の人数は十分だったが、今後見守りをさらに強化する。また、ミニトマトやサトイモなど危険性の高い食品は小さくするか、献立から外すという。20日には、同園で全保護者を対象にした説明会を開いたほか、公立保育園の職員らを対象にした全4回の講習会を開催する予定。

鈴木俊美市長は「市として重大な責任を痛感している。2度とこのような事故が起きないよう再発防止に万全を期したい」と話した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120721-00000305-yomidr-soci

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