気象庁が発表した3カ月予報によると「西日本は平年より暑く、東日本は平年よりやや高温傾向」とのこと。例年より暑くなりそうな2012年の夏ではありますが、こんな時こそ前向きに涼やかな夏を過ごしてみたいものです。
快適に過ごすためには、身近にいくつかの”涼”を仕掛けることが大切です。ポイントは、「風をつくる」「光を遮る」「体をクールダウンする」の三つです。
●風をつくる
人間が感じる暑さは、気温だけでなく、肌で感じる「体感温度」にも影響されます。その体感温度を下げてくれるのが「風」。風に当たるだけで体感温度は下がり、涼しさを感じることができます。
【生活のヒント】
・窓や扉を開けて、風の通り道をつくる
・エアコンの温度を少し高めに設定し、扇風機やシーリングファンで風をつくる。扇風機がない場合は、エアコンの風量を強にする。
【知恵袋】
冷房の設定温度を1度上げると、約10%の節約に。扇風機を使っても、風量を強にしても節電効果は見込めます。
●光を遮る
夏が暑いのは、太陽が真上から長い間照りつけるため。強い日差しを部屋から遮断すれば、涼しく過ごすことができます。
【生活のヒント】
・窓の外側によしずを立てかける
・すだれを垂らす
・ベランダにグリーンのカーテンを作る
・窓に遮光フィルムをはる
・カーテンを閉める
【知恵袋】
光はできるだけ部屋の外側で遮断し、熱気が部屋の内側まで入ってくるのを阻止するとより効果的。ちなみに光を遮断すれば室内の温度が2度下がると言われています。
●カラダをクールダウン!
外出先から戻ってくると、部屋からむっとした熱気が押し寄せ、不快を感じることも。そういう時は、部屋の換気を行うと同時に、ぬらしたタオルを使って体をクールダウンしてあげましょう。
【生活のヒント】
・首、手首を冷やす
・脇を冷やす
・おでこを冷やす
・肘や膝の裏側を冷やす
・ふとももの付け根を冷やす
※冷やし過ぎに注意しましょう
【知恵袋】
おでこを冷やすと気持ちはいいものですが、全身を冷やすためには”血管を冷やす”ことを意識しましょう。「首」、「手首」、「脇」は特に効果的です。
●番外編~日本文化に学ぶ
暑い日は体もだるく、イライラしてしまいがちです。こんな時こそ、先人たちの知恵にあやかって日本風情に浸りつつ、ゆったりとした気持ちで過ごしてみたいものです。
【生活のヒント】
・風鈴を窓際につるす
・朝、夕に打ち水をまく
【知恵袋】
打ち水は朝、夕が効果的。蒸発熱が地面の熱を下げるため、涼しさが感じられます。ただし、昼の打ち水は、水が一度に多量に蒸発してしまうため、地面の熱を下げる効果より湿度が上昇する不快感のほうが勝ってことも。朝、夕ほどの快適さは感じられないようです。
このほかにもまだまだ日常生活の中に、小さな”涼”が埋もれているかもしれません。そんな発見が楽しみながら、いつもと違った夏を過ごしてみてはいかがでしょう。
http://news.goo.ne.jp/article/freshers/bizskills/healthcare/fresherscol201207post-213.html