新潟市内各地が会場となる芸術祭「水と土の芸術祭」(同祭実行委主催)が14日に始まるのを前に、各地で作家と市民が一緒に作品作りを進めている。
同祭は09年に開催され、今年で2回目。作品展示の他、ダンスや音楽、食のもてなしなど多彩な企画がある。12月24日まで。今年は同市中央区の万代島旧水揚場をメーン会場に、48カ所で国内外の20~70代の作家59組の作品が展示される。
09年に参加したアイルランドの作家、クイビーン・オフラハラさん(43)は、招待を受けて2回目の参加。田園風景が広がる同市西蒲区福井地区で、竹やシーツなどで、先祖の鎮魂の思いを込めた屋外作品を作る。
オフラハラさんは6月23日から、地区住民らと白いシーツを縦に細長く裂く作業を始めた。シーツは風に揺れる雲をイメージし、約200枚使う。制作期間は約5週間だという。完成作品の前でダンスパフォーマンスを予定している。
約2カ月間、同地区に滞在するオフラハラさんは「完成より、みんなで作っていく過程が重要。みんなが芸術を共有している」と話す。制作に参加した長岡市の会社員、今井由季さん(23)は「めったにできないことにかかわれてうれしい」と喜んでいた。
同祭では、既に台湾出身の作家、王文志さんが中央区の信濃川やすらぎ堤右岸(NST前)に制作した作品「浴火鳳凰(よっかほうおう)」が完成し、先行公開されている。竹約2000本で作られた家のようなドーム型で、中に入って窓から信濃川や万代橋をのぞむこともできる。
今後も作品制作に参加できる企画があり、随時、参加者を募集している。問い合わせは、ホームぺージ(http://www.mizu-tsuchi.jp/)、または同実行委事務局(025・226・2624)。
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