どうしても運動不足で、油断すると着々と体重が増えていく社会人。夏を目前に控え、もう少し体を絞りたいと考えている人は多いはずだ。
だけど、流行りのジョギングはどうも性に合わないし、かといってジムに通う時間も確保しづらい。そうこうしているうちに、今年も結局たるんだ体のまま夏を迎える…というのはいかにもありがちなパターンだ。
だったらせめて、自宅で筋トレに取り組むのはどうだろう。さっそく、まずは鈍った体をストレッチで十分にほぐすことから始めよう!
「ちょっと待ってください、筋トレ前のストレッチはトレーニング効果を半減させるおそれがあるので注意が必要ですよ」
そう忠告するのは、『やってはいけない筋トレ』(青春新書)などの著書を持つ、NSCA公認パーソナルトレーナー、坂詰真二氏だ。運動前に体をほぐすのは常識だと思っていたけれど…、一体どういうことだろう?
「ストレッチは大まかに『静的ストレッチ』と『動的ストレッチ』の2種類に分けられます。たとえばヨガのように、一つひとつの筋肉をじっくり伸ばして静止するのが前者、ラジオ体操のように腕を振るなど、筋肉の伸び縮みを繰り返すのが後者になります。このうち静的ストレッチに関しては、副交感神経を優位にする作用などがあるため、筋肉が弛緩してしまいます。その結果、筋肉のパフォーマンスが落ちてしまい、筋トレにはマイナスに作用することがあるんです」
筋トレとは高い負荷を与えることで筋肉を損傷・疲労させ、回復によって大きくさせていくもの。そもそも十分なパフォーマンスが発揮できない状態では、理想的な負荷を与えることができず、トレーニング効果も薄れてしまうと坂詰氏は解説する。
「ですから静的ストレッチは、筋トレを終えたあとにじっくり行うことを私は勧めています。ストレッチによって筋肉が弛緩して血行が促進され、疲労回復を促す効果が得られますからね」
かぎられた時間のなかで少しでも効果的なトレーニングを行うために、ぜひ肝に銘じておこう。
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