19日午後、6月としては8年ぶりに上陸した強い台風4号は、紀伊半島から列島を縦断するように北東へ進んだ。東日本大震災で大きな被害を受けた東北の沿岸部では、被災者が高潮を警戒しながら一夜を過ごした。首都圏でも新名所の東京スカイツリーが予定を早めて営業を終了、空の便も大きく乱れた。
東日本大震災の被災地は、宮城県石巻市や気仙沼市が沿岸部などに避難勧告を出すなど厳戒態勢で臨んだ。5月上旬の大雨で仮設住宅が浸水被害を受けた岩手県大槌町は土のうを用意。震災で地盤沈下した沿岸部は浸水被害を受けやすく、各自治体が注意を呼びかけた。
東京都内では、東京スカイツリー(東京都墨田区)が強風でエレベーターが止まる可能性があるとして、最大で4時間早く営業を終えた。通常は午後10時まで営業しているが、第2展望台の天望回廊(地上450メートル)は午後6時で、第1展望台の天望デッキ(地上350メートル)は午後9時で、それぞれ終了とした。希望する客には払い戻しに応じるほか、30日以内であれば振り替え入場できるようにした。
20日の営業は天望デッキが通常通り、天望回廊は風の影響をみて判断するという。
羽田空港の発着便は19日午後6時現在、関西、四国を結ぶ便など計143便が欠航した。全日空は同8時現在で52便、日本航空は同7時現在で26便、スカイマークは同2時半現在で29便を欠航とした。
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