国内で日食が観測できる21日午前の天気について、日本気象協会は11日、予想を始めた。部分日食となる北海道から東北は晴れるが、太陽が月に隠れてリング状に見える「金環日食」を観測できる関東や関西は、曇りや雨となる見通し。今後変わる可能性もある。予想マップは同協会ホームページ(http://www.jwa.or.jp/)へ。
◇「不適切な観察は目を痛める危険」
太陽が月に隠されてリング状に輝く金環日食を前に日本天文協議会(海部宣男会長)は11日、「不適切な観察で子供たちが目を痛める危険がある」として、学校や保護者に対策をとるように呼びかけた。
日本で金環日食が見られるのは21日午前7時半ごろで、多くの学校の通学時間に当たる。太陽の光は非常に強く、観察には日食網膜症などの危険が伴う。ところが、同協議会が学校関係者ら約70人に実施したアンケート調査によると、児童らに事前に観察指導するとしたのは7割にとどまった。同協議会の大西浩次さんは「通学途中に不用意に太陽を見上げれば交通事故の危険もあり、学校が登校時間をずらすなどの対策をとるべきだ。子どもが金環日食の時刻をどこで迎えるか、保護者も把握しておいた方がよい」と指摘する。
また、同協議会の調査で、インターネットで販売されていた日食観察グラスの中に、太陽光の透過率が高い製品が見つかった。可視光線の透過率は0.003%以下が安全性の目安とされているが、この製品は20%と表示されていた。同協議会は「室内の蛍光灯を見て、一見して形がはっきりと見える製品は危険。日食観察には使わないで」と呼びかけている。
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