ことしの夏も各地で節電が求められるなか、熱中症の発生状況を知り、早めの対策を取ってもらおうと国立環境研究所が1日から熱中症の患者数を速報します。 研究所では「データを参考に5月から熱中症に注意するとともに、暑さに強い体を作って、予防に取り組んでほしい」と呼びかけています。
速報は、東京都や沖縄県、それに各地の17の市の消防や病院から熱中症とみられる症状で搬送された患者の情報を受けてホームページで公表します。 去年は5月だけで少なくとも76人が搬送されており、研究所は「体が暑さに慣れていないため、気温が高くなくても熱中症を起こすことがあり、急に気温が上がった日は特に注意が必要だ」としています。 また、予防の観点からは、この時期に血液の量を増やして体温調節機能を高め、暑さに強い体を作っておくことが重要だということです。 具体的には、25度から30度のやや暑い環境で少し負荷を感じる運動を一日15分~30分、週3~4回行い、運動後にたんぱく質と糖質を多く含む牛乳などを摂取すると効果があるということです。国立環境研究所の小野雅司さんは「毎年多くの人が亡くなるが、熱中症は防ぐことができる。速報データを参考に今から注意を払い、節電の夏を乗り越えられるよう準備してほしい」と呼びかけています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120501/k10014820641000.html