長岡市は26日、市トキ分散飼育センター(長岡市寺泊)で飼育しているいずれも4歳のペアから生まれた6個の卵のうち、2個が人工ふ化したと発表した。同センターでのふ化は初めて。県内では22日に佐渡市で放鳥トキから36年ぶりにひな誕生が確認されたばかり。「おめでたラッシュ」に関係者は喜びをかみ締めていた。
ひなの親は昨年10月、佐渡トキ保護センター(佐渡市)から移送された08年生まれのペア。先月27日から今月にかけて有精卵6個を産み、トキ分散飼育センターが人工ふ化に取り組んでいた。
1羽目のふ化は26日午前11時45分ごろ。ひながくちばしで殻を割り、「ピーピー」と鳴くのを飼育員が確認した。同日午後3時半ごろには、2羽目のひなも誕生した。体重は1羽目が59・5グラム、2羽目が60・68グラム。体長は10センチ前後だという。
五十嵐伸吾・飼育担当員は「初めての繁殖でうれしい。まだ体が弱いので安定するまで気を抜けないが、無事に育ってくれることを祈りたい」と話した。中国に出張中の森民夫市長は「将来、佐渡で放鳥され、トキの野生復帰に貢献できるよう分散飼育に努めたい」とコメントを出した。
ひなの誕生映像は、27日から市トキと自然の学習館で公開する。
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