尿もれや頻尿、子宮や膀胱などの骨盤臓器脱、便失禁に膣のゆるみ…女性器や泌尿器周辺のトラブルにひとりで悩んでる女性は、国内で100万人もいるといわれている。だが、こうした症状を自覚しても、「どの段階でどの病院に行けばいいの?」と悩んでいる人は多い。女性医療クリニックLUNAグループ理事長・関口由紀さんはこう語る。
「病院にかかるのは、本人が困ったら、ですね。婦人科や女性泌尿器科での対応になりますが、ほんの数滴の尿もれがある程度でも気になるなら病院に相談すればいいし、逆にものすごく漏れていても本人が気にならなかったり、尿もれパッドで充分という人はそれでもいい。尿失禁も臓器脱も放置しても命に関係ありません。
例えば、子宮脱は夕方からピンポン玉のようなものが膣からのぞくことが多いのですが、家庭にお風呂がない時代には、そういう女性が銭湯で見られることも珍しくなくて、『なすびをつけた女』と呼ばれていたんですよ」
時代が変わって子宮脱を他人に見られることがなくなった分、他人に相談するのもはばかられるようになってしまった。
一方、“女性は家にいるのが当たり前”の時代だったら、不快な尿もれや臓器脱などの症状も我慢していればよかったが、いまは違う。何才になってもアクティブに活動する女性が増えたことで、切実に治したいという人が多くなった。旅行やスポーツが趣味の人であればなおさらだろう。
「いちばんの問題は、外出できないことで家に引きこもり、うつ状態になること。QOL(クオリティーオブライフ=生活の質)が低下するなら、医者への相談をお勧めします」(関口さん)
※女性セブン2012年4月19日号
http://news.goo.ne.jp/article/postseven/life/medical/postseven100018.html