東日本大震災で発生した岩手、宮城両県のがれきの受け入れについて、札幌市の上田文雄市長は4日、「国から示されている(放射性物質の)基準や指針では安全の確証が得られる状況にない」として、拒否する回答文書を細野豪志環境相に郵送した。
政府は3月、すでに受け入れ表明をしている自治体を除く道や札幌市など35道府県と10政令市に協力を要請、6日までの回答を求めていた。
上田市長は回答文書で受け入れを拒否する一方、「安全に処理することが可能な災害廃棄物は受け入れの用意がある」とし、国に情報提供を求めている。しかし、市は「通常処理している廃棄物相当の安全性」を受け入れ条件に挙げていることから、がれきを受け入れる余地は事実上ないと見られる。
札幌市によると、同市の各清掃工場で処理される一般ごみの焼却灰からは、1キロ当たり13~18ベクレルの放射性物質が検出されるという。市幹部は「岩手、宮城のがれきは札幌以上の数値になるはずだ」と指摘している。
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