【ソウル西脇真一】韓国の聯合ニュースなどは18日、北朝鮮が4月の打ち上げを予告した「衛星」のロケットの1段目が韓国南西部・辺山(ビョンサン)半島の西方140キロ沖に、2段目はフィリピンの東方190キロの海上に落下する見込みだと報じた。国際民間航空機関(ICAO)と国際海事機関(IMO)への北朝鮮の事前通報に基づく情報という。沖縄などの南西諸島上空を通過する可能性がある。
共同通信によると、北朝鮮が「衛星」打ち上げで使用する「運搬ロケット」は事実上の長距離弾道ミサイルとみられ、IMOなどに通報した情報から、今回発射されるのは「テポドン2号」の改良型で、3段式の可能性が高い。防衛白書などによるとテポドン2号の推定射程は約6000キロ。06年7月の初の発射実験は数十秒後に空中爆発し、失敗した。
09年4月に「光明星2号」を載せ発射された運搬ロケット「銀河2号」は、テポドン2号を3段式にした改良型(全長約30メートル)とされ、2段目以降は日本上空を通過、3000キロ以上飛行して太平洋上に落下したとみられる。北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委員会報道官は16日、4月12~16日の間に「光明星3号」を運搬ロケット「銀河3号」で打ち上げるとの談話を発表した。
98年の「テポドン1号」(推定射程約1500キロ)と、「銀河2号」は北朝鮮北東部から発射された。だが、北朝鮮は今回、同国西部の平安北道鉄山(ピョンアンプクドチョルサン)郡の西海(ソヘ)衛星発射場から南に向けて衛星を打ち上げると発表している。
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