警視庁は16日、東京都内で今月10日に行った自転車への一斉街頭指導結果を分析したところ、注意を促すための「指導警告票」が交付されたのが1571件に上り、このうち855件はイヤホンやヘッドホンを装着したままの「聴きながら運転」だったと発表した。指導警告票の分析は初めて。都道路交通規則はイヤホンで聞こえない状態での運転を禁じており、警視庁は「違反という認識が低いが、危険なので控えてほしい」と呼び掛けている。
一斉街頭指導は、10日の朝と夕の計2時間、都内110カ所で実施された。警視庁が結果を集計したところ、ブレーキを装備しない制動装置不良(12件)などで道路交通法に基づく交通切符(赤切符)を渡したのが27件で、警視庁が警告のために渡す「指導警告票」は1571件だった。イヤホン装着のほか信号無視(159件)、携帯電話使用(156件)と続いた。
携帯音楽プレーヤーのイヤホンをして自転車を運転していた世田谷区の男子大学生(21)は警察官に「何が悪いんだ、みんなしている」と話したという。
「聴きながら運転」は道交法には規定がないが、都道府県公安委員会が地域の交通事情に応じて定める道路交通規則で禁じるケースが多い。都の規則では罰金5万円の対象となっているが、立件例はないという。
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