脳梗塞や心筋梗塞などの医療費が、喫煙によって1733億円増加しているという推計を、厚生労働省研究班(主任研究者=辻一郎東北大教授)がまとめた。
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)による増加分の1・5倍に上り、研究班は禁煙指導の強化を訴えている。
研究班は、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が1989~2007年に行った吹田市民4285人(40~74歳)の健康調査の結果を分析。様々な病気の発症率と、喫煙の有無との関連を調べた。
その結果、脳梗塞や脳出血などの「脳血管障害」は、喫煙によって男性は25%、女性は5%増加。また、心筋梗塞や狭心症などの「虚血性心疾患」は、同じく男性は12%、女性は19%増えていた。この増加率から、全国の同じ年齢層の脳血管障害と虚血性心疾患の医療費総額1兆781億円(08年度)のうち、1733億円は喫煙によって余計にかかった分と算出された。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/life/medical/20120105-567-OYT1T00642.html