北朝鮮による拉致問題の早期解決を目指す「国民のつどい」(政府拉致問題対策本部、県、米子市など主催)が9日、米子市の米子コンベンションセンターであり、拉致被害者家族らが約500人の参加者に「拉致問題は続いている。関心を持ち続けてほしい」と訴えた。
政府拉致問題対策本部の三谷秀史事務局長代理は「拉致は国家主権の侵害」と政府の姿勢を強調、最近出てきた拉致被害者、横田めぐみさんの関連情報について「分析する」と語った。
1977年10月に米子市の自宅近くで拉致された松本京子さん(当時29歳)の兄孟(はじめ)さん(64)は「妹が帰るのを34年間待ち続けた。早く日本に連れて帰り、母とささやかな生活をさせてやりたい」と心情を述べ、母三江さん(88)の近況を紹介した。
同年11月に新潟県で拉致された横田めぐみさん(同13歳)の父滋さん(78)は、平壌市民の住民情報の中にめぐみさんと生年月日や家族名が一致する女性がいると韓国誌で報道されたことについて「問題解決の突破口になって事態が動いてほしい」と期待。母早紀江さん(75)は「13歳だった娘はもう47歳。こんなことは許してはいけない」と訴えた。
壇上では、拉致の可能性が濃厚とされる古都瑞子さん(同47)の弟資朗さん(77)も紹介された。
横田夫妻は閉会後、同市内の高校生5人と意見交換し、高校生は「今まで拉致問題をよく知らなかった。今日は胸がつかえる話が多かった」などと感想を語っていた。
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