今年8月に施行された県暴力団排除条例を受け、県内各地の祭事やイベントで暴力団を露店から締め出す動きが進んでいる。県警は「(暴力団関係者の出店阻止により)行事の安全が保たれるだけでなく、暴力団の資金源を断つ効果を上げている」と強調する。
妙高市では11月1~4日、同市下町の東本願寺新井別院で報恩講(通称・おたや)が行われる。市が露店の受け付けと管理を担当。10月31日に行われる出店申請の受け付けの際、申請者に暴力団と密接な関係がなく、暴力団員でもないと誓約書を提出してもらう。
同市観光商工課によると、「おたや」には近年、露店約140店が軒を並べる。 昨年まで暴力団排除の対策を特に講じてはいなかったが、今年からは同条例施行を背景に積極的に取り組むことになった。 排除の対象は、組員や暴力団と密接な関係を持つ者だけでなく、間接的でも露店経営に関与しているケースや、申請者が暴力団や暴力団関係者が関与する団体に入っている場合も該当する。市担当者は「市民らに安心して楽しんでもらえる」と話す。同市は市独自の暴力団排除条例制定も目指している。 県警組織犯罪対策2課によると、条例施行後、長岡まつり▽城下町新発田まつり▽片貝まつり(小千谷市)など県内ほとんどの祭事やイベントで地元主催者や市町村などに協力を要請し、暴力団が紛れ込むのを防いでいるという。 県内の暴力団は現在31団体に上る。組員数は準構成員も含め約1150人。
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