北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさん=拉致当時(13)=の両親、滋さん(78)と早紀江さん(75)夫妻が12日、「ブルーリボンに祈りを込めて」と題して阿賀町で講演し、新潟市立寄居中学校に通っていためぐみさんが昭和52年11月15日、下校中に自宅近くで失踪(しっそう)した当時を振り返りながら、改めて拉致問題の早期解決を訴えた。阿賀町が開いた「安全・安心大会」で人権啓発のために講演した。
滋さんはめぐみさんが行方不明になった当時を思い起こして、「めぐみは学校帰りにどこかに寄り道することは一度もなかった。身代金目的の誘拐などと考えて、警察をはじめ大勢の方が捜してくれたが、遺留品も見つからなかった。まったく情報がなく、現代の神隠しともいわれた」と語り、テレビ局の人捜し番組に出演するなどして捜し回った日々を振り返った。
早紀江さんも「私たちは本当に苦しみました。(失踪したのは)親としての振る舞いが悪かったからだろうかと悩みました」と当時の心情を吐露。「(拉致問題という)大変な問題がずっと置かれたままになっているのです。日本のためにも子供たちのためにもどうか力をください」と聴衆に訴えた。
講演後には、地元中学生の代表が拉致問題の早期解決の願いを込めて折った千羽鶴などを横田夫妻に手渡していた。
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