東日本大震災の被災3県の学校などに設置された避難所が10月末で解消される見通しになった。岩手県では8月末にすでに解消、宮城、福島両県はいずれも仮設住宅への移住が完了するめどが立ったといい、被災から7カ月半で復興に向けた大きな区切りを迎える。
宮城県では震災直後の3月15日に1212カ所の避難所が設置された。その後、仮設住宅の建設などが進んだ結果、10月6日時点で67カ所まで減少した。県によると、6カ所の避難所が残っている女川町で今月末に仮設住宅が完成する予定で、これにより学校などの避難所が完全に閉鎖されるという。
県内で最も避難所が多く残っていた石巻市では、9月末に避難者の相談会を開催。自宅の改修が終わっていない人に一時待機所を用意するなどし、11日の完全閉鎖にこぎ着けた。担当者は「避難所で新たにできたコミュニティーを維持したいと望む人が少なくなかった。同じ仮設住宅への入居などきめ細かい支援に努めた」と話す。
福島県でも南相馬市などに5カ所の避難所が残っているが、10月末の閉鎖に向けて準備を進めているという。岩手県は8月末に公共施設の避難所を解消。10月7日は公営住宅に避難していた人も移住し、避難者は0になった。
ただ、政府の復興対策本部によると、9月20日時点で3県以外にまだ避難所が6都県14カ所残っており、このうち4カ所は23年度末までに閉鎖される予定だが、3カ所は未定という。
同本部のまとめでは、9月28日時点で、学校などの避難所と旅館・ホテル、親族宅などへの一次避難者は2万4860人。
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