ＮＨＫが午前４時現在でまとめたところ、台風の影響で、名古屋市で１人が死亡、岐阜県と愛媛県で合わせて３人の行方が分からなくなっているほか、兵庫県などで８人がけがをしています。
２０日の午後、名古屋市中村区のビルの屋上で、大雨によって詰まった排水溝を直していた６０代の男性が、１０メートル下の路上に転落し死亡しました。岐阜県では２０日の午後、多治見市の用水路で小学４年生の男の子が流され、行方不明になっているほか、白川町でも川沿いに建つ小屋の様子を確認しに外出した８４歳の男性と連絡がとれなくなるなど、合わせて２人の行方が分からなくなっています。愛媛県西予市でも、２０日の午後、７９歳の男性が家族に「小川の様子を見に行く」と言って出かけたまま自宅に戻らず、消防などは、男性が川に流された可能性もあるとみています。また、兵庫県明石市では道路脇の木が倒れて通りかかった軽乗用車にぶつかり、助手席に乗っていた１６歳の女子高校生が頭に軽いけがをするなど、兵庫、岐阜、愛知、宮崎の４つの県で合わせて８人がけがをしました。建物への被害も出ています。兵庫県では、淡路市の３か所で住宅の裏山が崩れるなどして住宅など合わせて３棟が半壊したほか、神戸市垂水区では住宅の１階に土砂が流れ込む被害が出ました。また、淡路市や南あわじ市などで合わせて７６棟が床上浸水したほか、淡路市、明石市、小野市などで合わせて２３９棟で床下浸水しました。岐阜県では土岐市や可児市などで住宅１０棟が床上浸水したほか、床下浸水は、瑞浪市や東白川村などの７６棟に上っています。愛知県では、岡崎市や春日井市など５つの市と町で合わせて住宅１２棟が床上まで水につかる被害が出ているほか、合わせて５５棟が床下浸水しています。高知県では、２０日の午後、梼原町下本村で住宅の裏山が高さ１０メートル、幅６メートルにわたって崩れて住宅２棟の一部が壊れたほか、２棟が床上浸水、１棟が床下浸水しています。徳島県では、徳島市で少なくとも１０棟の住宅が床上浸水したほか、３８棟の住宅で床下まで水につかる被害が出ています。大分県では杵築市で住宅１棟が床上浸水したほか、大分市で住宅４棟が床下浸水しました。ＮＨＫが午前４時現在でまとめたところ、全国で１１３棟が床上浸水し、４４３棟の床下が水につかる被害が出ています。また奈良、愛媛、和歌山など６県で合わせて１０２世帯が停電しています。
