非常に強い台風１５号は西日本の南の海上を北上していて、紀伊半島はこのあと台風の暴風域に入り始めるものとみられます。四国などでは断続的に激しい雨が降っていて、西日本から北日本にかけては２１日も非常に激しい雨のおそれがあることから、気象庁は土砂災害や川の氾濫などに厳重な警戒を呼びかけています。
非常に強い台風１５号は西日本の南の海上を北上していて、紀伊半島はこのあと台風の暴風域に入り始めるものとみられます。四国などでは断続的に激しい雨が降っていて、西日本から北日本にかけては２１日も非常に激しい雨のおそれがあることから、気象庁は土砂災害や川の氾濫などに厳重な警戒を呼びかけています。気象庁の発表によりますと、非常に強い台風１５号は午前５時には和歌山県の潮岬の南南西１７０キロの海上を１時間に３０キロの速さで北東へ進んでいるものとみられます。中心の気圧は９４０ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は５０メートル、最大瞬間風速は７０メートルで、中心から半径１５０キロ以内では風速２５メートル以上の暴風が吹いています。台風が近づいている紀伊半島では、このあと、台風の暴風域に入り始めるものとみられます。また、台風周辺の湿った空気や本州付近に停滞している前線の影響で、西日本から東北にかけての広い範囲で雨が強まり、この時間は、四国や近畿を中心に発達した雨雲がかかっています。午前５時までの１時間には▽三重県大台町で２６．５ミリ、▽千葉県香取市で２３．５ミリの雨を観測しました。特に徳島市ではこの２４時間に降った雨の量が４５０ミリを超えたほか、岐阜県と香川県で２４時間雨量が４００ミリ近くになっているところがあります。次の県では土砂災害の危険性が非常に高くなっている地域があります。愛媛県、香川県、徳島県、岡山県、兵庫県、奈良県、岐阜県、静岡県、山梨県、福島県、山形県、それに宮城県です。また、愛媛県と徳島県では川が氾濫する危険性が高くなっている地域があります。台風は次第に速度を上げて西日本の南の海上を北東へ進み、２１日の日中、西日本や東日本にかなり接近して上陸するおそれがあります。台風の接近に伴い、西日本から北日本にかけて１時間に５０ミリ以上の非常に激しい雨が降り、局地的には１時間に８０ミリ以上の猛烈な雨が降るおそれがあります。２２日朝までに降る雨の量はいずれも多いところで、▽関東甲信で４００ミリ、▽東海で３００ミリ、▽近畿と北陸、それに東北で２５０ミリ、▽中国・四国で２００ミリ、▽北海道で１５０ミリと予想されています。さらに、西日本から北日本にかけて風が次第に強まり、最大風速は陸上で２０メートルから２５メートル、海上で２５メートルから３５メートルと予想され、大平洋側の海は大しけになる見込みです。気象庁は土砂災害や川の氾濫、暴風、高波などに厳重な警戒を呼びかけるとともに、落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。特に四国や東海地方などではすでに大雨になっている地域も多いほか、紀伊半島も今月初めの豪雨で大きな被害が出ていることから、今後の雨や暴風に対して警戒が必要です。
